今日の銀盤@20091125

Louder Than Bombs

Louder Than Bombs

Morrisseyついでと言ってはナンだが、The Smithsは冬になると無性に聴きたくなる。中学のときにはじめて買ったSmithsのアルバムがこのシングル集だった(パンクばっかり聴いて過ごしたわけじゃないのだ!)。理由はMTVで出会って一瞬で惚れた「Panic」が聴きたかったから。

そして案の定というか、あらゆる弱者をサルベージするような世界観の詩にヤラれた。弱さから生じる嫉妬やひねくれさえも皮肉たっぷりに肯定してしまうその姿勢。僕にとってパンクロックが行動規範なら、Smithsの作る音楽は内向そのものであった。外に出てガヤガヤするのも決して嫌いじゃないけれど、できれば家でじっとしていたい―そんな微妙な均衡を思春期に保ち続けてこれたのも彼らのおかげだし、今以上に非リア充街道まっしぐらだった中高生の自分にとってまさしく時と場がドンピシャだったんだな。

その後は勿論ソロ作まで掘り巡っております。他のアルバムもいいけれど、思い入れという点ではやっぱこれしかない。マンチェスターに咲いた徒花はわずか五年で散ってしまったけど、現在までにこれほどの影響力を与えてきたってことは、それだけSmithsを必要とした人達がいたってことに他ならない。